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【料理本紹介】野菜いためは弱火でつくりなさい【料理初心者からプロまでおすすめです!】

投稿日:2020年11月11日 更新日:


                                                                
「料理がもっと上手になりたい!」

料理が好きな人はだれもがそう思います。

飲食業界に長年いた自分もそうです。

そんなあなたにおすすめな本を紹介させてください!

水島弘史著『野菜炒は弱火でつくりなさい』

………………弱火で野菜いため?
すごくね?!でも絶対ためになるよ!

いやいや、この本は全然ふざけているわけじゃなくて、科学的な根拠をもとに調理理論を展開しています。

プロの料理人だった自分はこの本を参考にして、

料理の技術がレベルアップしました!

本のタイトルで胃袋どころか、ハートもつかまれたちゃったわ!!
この本のメインは  「塩加減のルール」「火加減のルール」「切り方のルール」

 
この3つのルールを著者の調理理論で説明されています。

特に自分的に刺さったポイントは 「塩加減のルール」「火加減のルール」です

                                                                
この2つはプロの現場でも通用します。 

本記事を最後まで読めば

『野菜炒めは弱火でつくりなさい』 の真実とオススメする理由がわかります。

「塩加減のルール」 

 

塩少々って何g?

著者の水島さんが指摘していることで、「なるほど~」と思ったのは

「塩少々が諸悪の根源!?」の見出し。

                                                                
たしかにレシピ本では肉に塩少々で味付けをと言われても、それって人によってちがいますよね?

主婦の方は一つまみかもしれませんが、

お相撲さんにとったら、土俵に塩をまく感覚で塩をかけるかも

                                                                  

まぁ、人によって塩少々の捉え方は違うということ。

塩少々=バラつきがでる原因なわけです。

                                      
                                                                   
それを防ぐには、どうするか?

キッチンスケールを使って測れば、ブレ無くなるよね!😁

                                                                
実にカンタン、当たり前な話。

でも実際おうちで料理してて、塩って感覚で使ってませんか?

塩の量があいまいだから、塩が薄かったり、逆にしょっぱかったり。

そこを手を抜かずに、キッチンスケールを使うことの大切さを本書では説いています。

0.8%の法則 

じゃあ、ちょうどいい塩って何gなの?

本文から引用すると

本能的に「おいしい」と感じる塩分濃度は、食材の0.8~0.9%前後
 
人間の体液の塩分濃度とほぼ同じです

                                           

いやー、すごい、もうブルっちゃうくらい感動!

この文章を読んだ時は長年、感覚で料理していた自分がはずかしくなりました( ;∀;)

要するに

人間の体液の塩分濃度に近い=体に必要な塩分濃度=美味しいと感じる塩分濃度

                                                                
人間の肉体の神秘に触れた瞬間でした( ˘ω˘ )

火加減のルール

「低温調理」よりも「低速調理」

本書では「低温調理」よりも、「低速調理」をすすめています。

ちなみに

低温調理=70℃を最高温度としてそれ以下の温度で調理すること

低速調理=ゆっくり加熱すること

                                                                
その理由として、

肉は50℃前後で筋繊維が変化するので、この温度帯をゆっくり通過させると肉が硬くなりにくいから

                                                                
と説明されています。

低温調理するにしても、いきなり食材を70℃にしたら硬くなります。

たとえば、電子レンジで70℃まで加熱すれば肉は硬くなる、ということ。

低速調理は食材の温度をゆっくり上げていく調理方法。

確かに自分もお店にいて料理していたころは、

フライパンで肉を表面だけ焼いて、オーブンに入れてました。

                                                                   
オーブンのほうが火の入り方がゆっくりなので、

肉が硬くなりにくいわけです。

家庭では本格的なオーブンがないので、

本書のようにフライパンを使って低温調理が理想ですね😃

水島さんの説明によると

「低速調理」によって

肉の場合は肉の筋繊維が硬くなるのを防ぐ=肉が硬くなるのを防ぐ

野菜の細胞壁が壊れにくくなる=野菜炒めが水っぽっくならない

この二つのルールを使うと調理方法はこうなる!

本書ではチキンステーキ(鶏のモモ肉、ムネ肉どちらでも)の作り方を解説しています。

1 肉の両面に肉の重量の0.8%の塩をまぶす

2 肉全体にオイルを塗る

3 冷たいフライパンに皮目を下にしていれてから、火をつける(弱めの中火)

4 「しゅー」という音がする温度を保ちながら焼く

5 最初に出てくる水と油をふき取る

6 肉の厚みの8割が白くなってきたら、ひっくりかえす

7 焼き色がついたら出来上がり(最初の肉の重さの80~85%になっていれば 大丈夫)

                                                                
それぞれ解説すると

1 肉の両面に肉の重量の0.8%の塩をまぶす

塩加減のルール 食材の0.8%で味付け

2 肉全体にオイルを塗る

最初に肉にオイルを塗ると肉に含まれる余計な脂が落ちやすくなります。

本書ではお化粧を例にあげていて、

ファンデーションを落とすのにオイルを使う原理を使っているそうです。

                                                                  
なるほど!(*_*)

3 冷たいフライパンに皮目を下にしていれてから、火をつける(弱めの中火)

火加減の法則 低速調理で火を通していく 強火で表面を焼かないこと

4 「しゅー」という音がする温度を保ちながら焼く

火加減の法則 低速調理で火を通していく。音が「バチバチ」だとNG

5 最初に出てくる水と油をふき取る

火加減の法則  50℃前後に筋繊維が変化して水分と脂分が出てきます。

肉のアクが含まれるので、それをキッチンペーパーでふきとります。

6 肉の厚みの8割が白くなってきたら、ひっくりかえす

火加減の法則 ここまでで、10数分かかってます。低速調理ができている証拠

7 焼き色がついたら出来上がり(最初の肉の重さの80~85%になっていれば 大丈夫)

重さの80~85%になっていれば、肉にちょうど入った合図です。

それ以上加熱すると、水分が抜け続けて味も抜けるし、硬くなります。

冷たいフライパンに肉を入れるのが最初は違和感を感じるかもしれません。

しかし、実際この通りにやればフライパンにくっつかないし、

ジューシーに仕上がります。

自分は賄いでこのやり方を実践して、美味しくできましたよ!

応用編も!

チキンステーキは上記の手順で大丈夫です。

ただ、本書を読みすすめると薄切り肉を焼く時は少し違います。

薄切り肉はある程度あたためたフライパンで焼きます。
低速調理じゃないじゃん?!

と誤解しないでください。

何事も例外はあるもので。

解説すると

薄切り肉を低速調理で焼くと、水分ができってしまうので、

最初から温めたフライパンで焼くのです。

もともと薄切り肉って、薄いから柔らかいし

基礎をおさえてから、肉の種類によって火入れを変えないといけませんね。

肉の焼き方は何種類も解説してあったので、誤解はされないと思います!

<まとめ>

この本を読めば、

塩加減のルール=食材の0.8%の塩分濃度で調理する

火加減のルール=低速調理でゆっくり加熱する

                                                               
この二つのルールが料理技術のレベルアップに重要なことが分かります。

またこれ以外にも、驚きの料理方法が記載されています。

とんかつは冷たい油に入れてから火をつける(少ない油で)

サラダは塩で味付けする(ドレッシングは少しだけ)

パスタを半分に折ってからゆでる

                                                                 

などなど、火加減のルール、塩加減のルールの応用から、

料理が楽になるポイントもたくさんあります!

調理法の玉手箱のような本書をぜひ一読しみてください。

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